かしわ餅のパンフレット テキスト版 表紙 誰かの不便さ・便利さを、みんなの使いやすさに かしわ餅! 触って分かる! 江戸時代から現代に、みんなの話し合いで、受け継がれ、進化する工夫 江戸時代のかしわ餅、「こし餡」は葉の表が、「味噌餡」は葉の裏が表になっています。 葉の表裏で目の不自由な人も触って分かります。 (写真:二つのかしわ餅が黒い皿の上に置いてある。) 裏表紙 (共用品・共用サービスとは) 障害のあるなし、年齢の高低、言語の違いなどに関わらず、共に使える製品やサービスのことを「共用品」、「共用サービス」と言います。 これらは障害者、高齢者専用の「福祉機器から発展したもの(Ⅱ)」、「一般製品やサービスの不便さを解決したもの(Ⅳ)」、「最初から共用品というもの(Ⅲ)」の3種類があります。 (図表:三つの楕円、左から福祉用具、中央が共用品、右が一般製品を示す。一番左からⅠ専用福祉用具、Ⅱ共用福祉用具、Ⅲ共用設計製品、Ⅳバリア解消製品、Ⅴ一般製品で、Ⅰを福祉用具、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳを共用品、Ⅴを一般製品としている。) (みんなで話し合うことが大事) 1.不便さ・便利さ調査の実施 共用品・共用サービスは、さまざまな人の日常生活における不便さや便利さの声から生まれてきました。これらの声をもとにみんなの話し合いを行い、不便さを便利さに変えています。 (図表:これまで実施してきた「不便さ調査」「良かったこと調査」の報告書イメージ) 2.共用品・共用サービスの普及 みんなの話し合いで作った共用品・共用サービスの工夫は、日本工業規格(JIS)となり、国際規格(IS)となって世界中で使われ、多くの人達の不便さを取り除きます。 (共用品は英語ではアクセシブルデザインと言います。) JISは現在日本工業規格から日本産業規格に名称が変更になりました。 (図表:報知音、最小可読文字、相対性輝度、凸点・凸バー、点字などの規格のイメージをイラストにしたもの) (共用品推進機構とは) 誰でも使える製品やサービスの普及を目指している公益財団法人です。 共用品推進機構常設展示室は多くの共用品を展示しています。 所在地:〒101-0064 東京都千代田区神田猿楽町2-5-4 OGAビル2階 電話:03-5280-0020 FAX:03-5280-2373  メール:jimukyoku@kyoyohin.org   HP:https://www.kyoyohin.org/ja/  共用品ニュース:https://www.kyoyohin.org/blog/ (写真:共用品推進機構常設展示室) 観音開き中央 みんなで話し合って生まれた使いやすさの一例を紹介します。 このパンフレットを手にしたら街や駅、家の中のあちこちを探してみてください。 すでに知っている「使いやすさ」が、きっとたくさん見つかるはずです。 「みんなの話し合い」で「みんなの使いやすい」が生まれています。 誰もが使いやすいものは何かを話し合う「みんなの話し合い」。 そこでは、さまざまな立場の人々が意見や知恵を出し合い、モノづくりのためのルールを考え、みんなが使いやすいものを作り出すために、話し合いを重ねています。そこから生み出されたものたちが、障害のあるなし、年齢の高低に関わらず使いやすい製品・サービス(共用品・共用サービス)となっているのです。 (図表:ロの字型に並べた会議机に様々な特性のある人達が着席し、会議に参加している様子) 観音開き左側 (触って分かる) 飲み物 牛乳は他の紙パック飲料と区別するために、パックの上部に切欠きがついています。またビールでは他の缶ジュースと区別するために、「おさけ」の点字をつけ誤飲を防ぎます。 シャンプー・リンス・ボディソープ リンスと区別するために、洗髪用シャンプーやボディソープには触って分かるギザギザやたてのラインがついています。 (図表:視覚障害の女性のイラストに吹き出しで「触って区別できるから、間違えなくてたすかるわ。」とコメントがある。点字のついたビール、屋根の部分に切欠きが一つ付いた牛乳パック、きざみの付いたシャンプー、一本の直線が入ったボディソープ、何もついていないリンス) (軽くて使いやすい) ホチキス 従来より軽い力でとじることができる上、手にフィットする形状に改良され、操作が楽になりました。 (図表:子どものイラストに吹き出しで「厚い紙の束でも、カンタンにとじられるからラクチンだよ。」とコメントがある。ホチキスを握った手) (片手でも使える) ウェットティッシュ フタをあける時に、反対の手で本体をおさえる必要がなく、ワンプッシュで楽にあきます。 (図表:高齢男性のイラストに吹き出しで「片手であけられるので楽だな。」とコメントがある。ウェットティッシュのボックスを開口する人差し指と手) (人に合わせる) 左右のサイズが選べる靴 左右の足のサイズが違う人に対して、片方ずつ購入できる靴があります。靴の傷み具合によって、右だけ左だけ購入ということもできます。 (図表:左右のサイズの違うシューズ) 観音開き右側 (聞いて分かる) 音声体重計 小さな文字でも読みづらい。計測結果も音声で伝えてくれるので、目の不自由な人にも便利です。 (図表:視覚障害の女性のイラストに吹き出しで「声で伝えてくれるので、気軽に使えますよ。」とコメントがある。計測結果を読み上げる音声体重計) 給湯器 操作ボタンを押すと、「給湯を始めます」「お風呂がわきました」等、音声で伝えてくれます。給湯温度の変更も音声で伝えてくれるので、やけど等の事故も防ぎます。 (図表:高齢男性のイラストに吹き出しで「最初の設定が難しそうだけど、簡単にできました。」とコメントがある。見やすい文字で簡単操作の給湯器パネル) (見て分かる) テレビの字幕放送 字幕放送で、耳の不自由な人にも放送内容が分かります。またリモコンの表示文字も、より大きくなり、操作が楽になりました。 (図表:聴覚障害の男性のイラストに吹き出しで「字幕を表示してくれるので、テレビ鑑賞が楽になりました。」とコメントがある。テレビとリモコン) 電車内の掲示板 行き先や次の駅等を、日本語はもちろん英語・韓国語・中国語等で表示しているので安心です。 (図表:外国人男性のイラストに吹き出しで「初めてだったけど、間違えずに乗れました。」とコメントがある。電車内の電光掲示板) (安心して移動できる) ノンステップバス 高齢者や足の不自由な人のため、乗降時に車高を下げて歩道との段差を少なくしています。またバスの中ドアからスロープが出てきて車椅子の使用も可能にしています。 駅のホームドア 車椅子マーク(国際シンボルマーク)のついた駅のホームドアに、ゆるやかなスロープを施し、簡易スロープを使用することなく車椅子による乗降を可能にしている場所があります。 (図表:車椅子使用者の女性のイラストに吹き出しで「乗り物に安心して乗れて、うれしいです。」とコメントがある。スロープが出ているノンステップバス、駅のホームのドアと電車)