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共用品という思想─デザインの標準化を目指して

共用品という思想─デザインの標準化を目指して 表紙画像

 「共用品」って何?シャンプー容器側面のギザギザ、牛乳パックのてっぺんのへこみ。え、それが共用品?そう、それが共用品。より多くの人に、より使いやすく進化し続けている日本発のバリアフリーのアイデアの数々。そして、それを支えているのが日本の企業の企画開発力。デザインの力が住みよい町をつくる。ものづくりニッポンの底力!

著者からのメッセージ

 「共用品」をご存じでしょうか。「より多くの人に、より使いやすくする」工夫や、そう工夫されたものを共用品・共用サービスと呼んでいます。
 たとえば、牛乳パックの上部には、他のジュース類と混同しないように「へこみ」がついています。シャンプー容器には、リンスと間違えないように側面にギザギザがついています。スイッチ部には、凸表示があります。多くのバスが現在、ノンステップバスになっています……。これらが共用品です。
 これらの工夫は、日本発のものであり、日本のデザイン力、ものづくりの底力を見ることができます。日本では、高齢社会の到達とともに共用品のニーズが増え、市場規模は3兆円を超えました。とくに、最近5年間の年平均伸び率は7%にもなります。そして、日本から韓国と中国に呼びかけて進めた国際標準化は、他の国の支持も得て、国際標準化機構(ISO)による国際規格となりました。
 この共用品の歩みについて記したのが本書です。「より使いやすく」はすべての人がより暮らしやすい社会を創造することにつながります。ぜひ、ご一読いただければ幸いです。
 (後藤芳一・星川安之)

この本は岩波書店でご購入いただけます。

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