インクル154号 2025(令和7)年1月25日号 特集:新しい挑戦 Contents 「共用ポスター」で風穴を~コレがウチの共用とは?~ 15ページ より 「共用ポスター」で風穴を~コレがウチの共用とは?~ 大和リース(株)本社設計推進部(東京) 犬飼正樹(いぬかいまさき) 共用品推進機構設立25周年おめでとうございます。この記念すべき節目の年に「共用ポスター」を企画し、活動報告会でお披露目できたことを大変嬉しく思っています。 大和リースにとっても共用品・共用サービスの考え方に共感し、社内で推進を始めてからちょうど5年という節目の年でもあり、 実践し蓄積してきた共用デザイン(大和リースの設計ガイドライン)を、公に発信できたことも大変意義のある機会となりました。 共用ポスターとは…?  弊社会長の森田俊作が、「品」・「サービス」だけでなく、建物や設備機器、エンタメなどにも「共用」が広がってきており、 もっと多くの人に、多くの「共用」を知らせるべきだと公言していたことが、今回のわが社の「共用」を一枚のポスターにしたきっかけになっています。 また、マジョリティとマイノリティの距離を近づけることが、「互いを思いやる良い社会」になると信じています。 もっといろんな人の目に触れてもらいたい、気づいてもらいたいとの思いをポスターに託しました。 今回の取り組みを通じていろんな人の共感を育む好機となり、ソーシャル・イノベーションに繋がることを期待しています。 コレがウチの共用とは…?  大和リースの共用デザインは、設計する上で配慮する30項目の共用デザインリストにより成り立っています。 この共用デザインリストをよりどころに実践し、蓄積された実績を参考事例集として社内リリースできるまでになりました。 その中でも今回のポスターにトイレを選んだ理由は、建物用途や場所に関わらず誰もが利用する大切な空間だと考えているからです。 ポスターには黒い壁に便器と可動式手摺だけを写していますが、「コレがウチの共用」になります。 壁(黒色系)と便器(白色系)の明度差を際立たせることで、見えづらさを感じる人たちが、より直感的に便器や手摺の位置を認識しやすいように配慮しています。 トイレ利用者のさまざまな使いづらさに向き合う中で生まれた誰にでも使いやすい共用デザインだと考えています。 今後の発展  今回の共用ポスターは、社内外に向けてAD利用促進のための啓発活動のツールや、共用品推進機構様と連携して誰もが生きやすい生活の貢献活動を行っていることから機構様のPRとしても使用します。 第1号の共用ポスターは大和リースでしたが、この先には参画企業様との関係領域を活かし、100社分のポスターを社会に解き放つことができれば共用ムーブメントが起きると確信しています。 写真1:共用ポスター