誰もが利用しやすい図書館を実現する「図書館ピクトグラム」の開発 株式会社図書館流通センター サポート事業推進室 図書館のピクトグラムを、誰もが使えるかたちへ 「図書館ピクトグラム」は平成30年(2018年)に図書館流通センター(TRC)と欧文印刷が共同で開発した、誰もが利用しやすい図書館を実現するための共用デザインです。当時、図書館に関するピクトグラムはわずかしかなく、誰でも使いたい時に自由に使える状態になっていませんでした。図書館にはさまざまな資料やサービスがありますが、例えば「点字図書」や「筆談ボード」「拡大読書器」などの読書バリアフリーにかかわるピクトグラムや、「おはなしのへや」などの図書館特有のピクトグラムは世の中にありませんでした。そこで以前に作られたピクトグラムを発展的に継承し、パブリックドメインとして誰でも自由に加工できる形で公開しました。 ピクトグラムに秘められた工夫 聴覚障害者、知的障害者、高齢者、外国人など、文字情報だけでは理解が難しい人も図書館を利用しています。図書館ピクトグラムはそのような利用者にも直感的に伝わるよう、図書館で提供されるサービス、資料、設備を網羅的に視覚化しました。 【利便性】図書館現場の声を取り入れながら、統一感のあるデザインと使いやすさを両立させました。 ・大小の解像度を用意し、チラシに使用したい場合とポスターに使用したい場合の両方のニーズ に応えました。 ・「黒背景」と「白背景」の2種類を用意し、用途に合わせて選べるようにしました。 【使用例】図書館ピクトグラムのウェブサイトや、「図書館総合展」などで図書館ピクトグラムの使用例を 紹介しています。 ・「図書館のやさしい利用案内」に使用する。 ・館内サインに使用する。 ・LLブック(やさしく読みやすい本)に使用する。 【現代性】図書館を取り巻く環境は常に変化しています。図書館ピクトグラムを開発していた当時も、「自動 貸出機」や「座席予約機」「授乳室」「テラス」などの新たな設備が図書館に導入されていました。 そのような新しいピクトグラムの開発にも、パブリックドメインである図書館ピクトグラムは 素材として役に立ちます。またピクトグラムの新規製作をお手伝いするサービスも用意し、持続 可能な形を整えました。 すべての人が、必要な情報と出会えるように 図書館ピクトグラムには、「情報への平等なアクセスを保障したい」という思いが込められています。利用者が必要な資料やサービスとスムーズに出会えることは、社会参加の基盤となります。図書館が多様な人々に開かれた場所であるために、図書館ピクトグラムはこれからも図書館の発展に貢献します。