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アクセシブルデザインの発想―不便さから生まれる「便利製品」

アクセシブルデザインの発想 表紙画像

 目が不自由な人のためのONスイッチ上の凸点。デザインの工夫でより多くの人の暮らしやすさを変えられる。

この本の内容

 シャンプー容器側面のギザギザ、ONスイッチ上の凸点、振動で計測終了を伝える体温計……。これらは、アクセシブルデザイン(AD)と呼ばれ、目や耳が不自由であるなど、「マジョリティ」に属さない人々が日常を暮らしやすくするための工夫である。その開発・普及活動の中心にいて国際規格化でも世界をリードしてきた著者が、ADの可能性を語る。

編集部からのメッセージ

 本書のタイトルにある「アクセシブルデザイン」という言葉は、耳慣れない言葉かもしれません。これは、モノをより多くの人にとって使いやすくするための工夫を意味し、実は、身の回りにたくさんあるのです。本書でアクセシブルデザインの例として挙げられているものに、シャンプー容器側面のギザギザや、ON-OFFスイッチのON側に付いた凸点があります。これは、目が不自由な人にとっても、また、偶然目が見えない状況におかれた人にとっても、それが(リンスやボディーソープではなく)シャンプーであり、(OFFではなく)ONスイッチであることを知らせるデザインです。日常、何気なく接している製品やサービスに、より多くの人が毎日を暮らしやすくするための工夫が組み込まれているのです。
 日本は、そのようなアクセシブルデザイン製品が突出して数多くあり、また、それに関連したISOなどのルール作りでも世界をリードしています。本書の著者は、日本でアクセシブルデザインの考え方が生まれた当初からその活動に加わり、ルール作りにも関わってきました。本書では著者の歩みを通して、アクセシブルデザインの考え方を紹介し、多くの人にとって暮らしやすい社会を作る動きへ参加することを呼びかけます。

目次

この本は岩波書店でご購入いただけます。

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